PriministAr -プライミニスター-

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    春の盛り、麗らかな午後。
    耳を澄ませば、吹奏楽の音色や運動部の掛け声が聞こえてくる。
    粟生七舟学園(あまななふねがくえん)は新入部員勧誘会を終え、にわかに活気付いていた。
    そして学園の一角にある文化系部活の集められた部室棟、通称『文化部棟』では――

    所属する全男子が結託し『文化部棟における女子のスク水着用義務化(アホな計画)』を提唱。


    女子が猛反発。(ゴミを見るような目)


    男子がゴリ押し。(ウキウキ気分♪)

    全男子-1が文化部棟から追い出される。←今ここ

    ――非常に残念なことになってしまっていた。

    しかしわずか2名という弱小部活である手芸部での勧誘会準備、
    さらに他部活の手伝いのため奔走していたことでの忙しさもあり計画に乗り遅れ、
    図らずも文化部棟からの駆逐を免れた唯一の男子になってしまった天馬春近(てんまはるちか)。

    色々と思うところもありつつも、前向きに手芸部の活動に勤しむことに。
    そしてその結果の新入部員はと言うと――

    「ちょ、ちょっとひっつき過ぎなんじゃないかしらっ?」
    「ふふ~ん、いいでしょ♪」
    「……鼻の下を伸ばすな、気持ち悪い」
    「はぁーーーーっ!! るぅーーーーっ!! ちぃーーーーーっ!!」
    「ね、姉さん、大人しくしてください!」
    「………………」
    「ふふっ……あ、わたしお茶淹れるね?」

    乙女だらけの文化部棟。
    少し賑やかになった手芸部には、今日も今日とて事件が舞い込んでくる。
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